電子書籍の表紙デザインを決めるコツ「ヒントは本屋にある!」

前回の記事で、
電子書籍の表紙を外注するときの
コツについてお伝えしました。

デザイン会社やクラウドソーシングに頼むにしても、
自分でつくるつもりで考えること。

そうすると、
修正回数が決まっている外注でも
効率よく
しかもイメージ通りに表紙が仕上がるという話でしたね。

とはいえ、
「自分で表紙をつくるつもりで、と言われても…」
という方もいらっしゃると思います。

ということで今回は、
電子書籍の表紙デザインを決めるときのコツ
についてお伝えします。

最終的に自分でつくるにしても、
外注するにしても、
クオリティの高い表紙を仕上げるために
きっと役に立つと思います。

電子書籍の表紙デザインを決めるときのコツ

ヒントは本屋さんにある

記事を読んでいただき、ありがとうございます。
一人で集客に悩む治療家やセラピストを、電子書籍づくりで応援している伊東 歩です。

電子書籍の表紙デザインのヒントは
本屋に並んでいます。

たぶん、あなたはこれまで本を読む側のひととして
本屋で表紙を見てきたと思います。

でもこんどは、本を出版する側のひととして
本屋で表紙を見てみてください。

ぜんぜん違って見えるはずです。

ぜひ実際の表紙で

Amazonなどのウェブサイトでも
本の表紙を見ることはできます。

でも、おすすめは
本屋で実際の表紙に触れてみてください。

ウェブサイトで見るよりも
何十倍も参考になります。

「平積み」「面陳列」といった
本の表紙が見えるようにディスプレイしてある本は

  • 売れている
  • 売りたい
  • 売れるだろう

という本ばかり。

ちょっと大きめの本屋さんにいって
ザザーっと大量の表紙を見ていると、

表紙を見る目が養われてきます。

良い表紙、売れる表紙を大量にインプットすることで、
こんどは
悪い表紙、売れない表紙が分かるようになるんです。

「なんか、スカスカだな」
「色の組み合わせが悪いな」
「字の大きさ変えたほうが良いな」
「写真無いほうがいいな」
「パッと見で興味を惹かないな」

とか、感覚で分かるようになってきます。

ジャンルによっても表紙の違いがある

多くの本屋では
本のジャンルによって並べてある場所を変えています。

本屋をぐるっと回っていると
ジャンルによって
表紙の傾向って違うな~ということが分かると思います。

たとえば
同じ健康系の本でも

実践的な本であれば
写真を入れて、色もビタミンカラーを使っている。

対照的に、
理論に重きをおいている本
文字のみ。

文字のみの表紙でも、
割と普遍的な内容ならシンプルで、
流行りや話題のキーワードが入っていれば賑やかに。

自己啓発系では
自己の内面を見つめるような本なら、
意味を含ませたイラストや写真で
内容をイメージしてもらう。

同じ自己啓発系でも、
脳力アップや仕事術的な本なら、
ゴシックなどのフォントを使って
大きな文字でインパクトを持たせて
メリットを押し出す。

などなど、よ~く見てみると面白いです。

表紙デザインのどこをチェックすればいいか

本屋に並んでいる表紙を
何となく見るのもいいです。

あまりゴチャゴチャ考えないで
大量の表紙を眺めることで
感覚的にプロが作った表紙が染み込んできます。

それだけではなくて、
ちょっと論理的な脳の使い方をして表紙を見るのも
自分で表紙を考えるときの参考になります。

文字の大きさ

表紙に使ってある文字が、全て同じ大きさだと
すごい素人感が出ます。

ベーシックなのは、

  • 強調したい言葉をいちばん大きくして
  • 補足をするような言葉をちょっと大きく
  • あとは小さい文字を並べる

というパターン。

タイトルを大きく
サブタイトルを中くらい
説明を小さく

という感じです。

文字の大きさのバランス

表紙に使ってある文字は、
大中小の3種類
か、
大中小に極小を加えた4種類
がほとんどです。

おそらくタイトルが一番大きな文字になると思うので、
タイトルの文字数によって、
文字の大きさが決まってきます。

本屋に並んでいる表紙をみると、
タイトルの長さによって、絶妙な

  • 大・中・小文字のバランス
  • 余白を含めた表紙全体のバランス

になっていますので、
あなたの本のタイトル文字数に似たデザインを
参考にしてみましょう。

電子書籍特有のデザイン

極論をいうと、電子書籍の場合
小さい文字は

デザインの一部

として扱ったほうがいいです。

Amazonなどで表示すると分かりますが、
あまり小さい文字は読むことができません。

じゃあ、電子書籍の表紙に使う文字は、
大きな文字だけでいいのかというと
そうではありません。

表紙に文字が少ないと、
よほどデザインが良くない限り素人っぽく見えてしまうのです。

ですから、
文字は読めなかったとしても、紙の本と同様に文字を並べておく。
すると、かなり見栄えが良くなります。

フォント

大まかに分けて、
明朝体
ゴシック体
を使っている表紙が多いです。

文字数の少ない表紙では
同じフォントで統一していることもありますが、
一般的には混在していることが多いですね。

ゴシック体
文字の装飾性がないので
ビジネスやノウハウ系の書籍ではよく使われています。

ただ、ゴシックだけでは
硬い印象になってしまう。

ということで、
ポイントで明朝体を使うとバランスがよくなります。

このあたりのバランス感覚も、
本屋に並んでいる表紙をみると絶妙なのが分かるでしょう。

本屋に並ぶ表紙の

  • 表紙全体の色
  • 文字の色

をよく見てみましょう。

「案外、使っている色の数って少ないな」
と感じるのではないでしょうか。

無難なのは、2色から3色。

文字がちゃんと読み取れるように、
文字の色背景の色にも配慮しましょう。

たとえば
白い背景に黄色い文字じゃ読みにくいですし、
柄や写真の背景に文字を乗せると
なにが書いてあるのか分からなくなってしまいますからね。

写真の大きさ

  • 背景に大きく写真を使うのか
  • ポイントに入れるのか
  • 写真をどのくらいぼかすのか

など、表紙には色々な工夫がされています。

著者本人の写真が使われていることもあるし、
本のイメージを表現してくれるような
美しい写真もありますよね。

個人的には、写真を使うなら
デザインのプロに任せた方が良いかなと感じます。

文字と写真(イラスト)をうまく組み合わせるのって、
結構むずかしいんです。

ただ、写真には視覚的に訴える力がありますので、
よくある内容の本であっても
目を引く効果が期待できます。

予算が許すなら
あなたのイメージを細かくデザイナーに伝えて、
写真を使うのはアリだと思いますよ。

本屋に並んでいる書籍には、
ほとんど「帯」がついています。

タイトルやサブタイトルが
帯をまたいで
書いてある本もありますね。

でも、電子書籍の表紙には、
帯を付けた風のデザインもあれば、
帯ナシのデザインもあります。

もしあなたが
自分で表紙をつくるとしたら、
帯付きのデザインをおすすめします。

理由は2つ。

  • 書籍らしく見える
  • デザインしやすい。

帯があると書籍らしく見えるというのは、
分かりますよね。

もう1つの
デザインのしやすさは、
実際につくってみると実感できます。

帯付きの本をみれば分かるのですが、
帯を境にトーンが変わっていますよね。

  • 縦書きと横書き
  • 文字の大きさ
  • デザイン重視とセールス重視

いずれにしても、
表紙が単調にならないように
帯がアクセントとなっています。

わたしたちが自分でつくるとき、
帯という境目があると
デザインが平坦にならないんですね。

こんな理由から、
電子書籍であっても
帯はあったほうが良いと感じます。

ですから本屋さんで見るときも、

  • 帯にはどんなことが書いてあるのか
  • トーンはどう変わってるのか
  • どんな配色になっているのか

などを意識してチェックしてください。

電子書籍の表紙はデザイン重視

商業出版、つまり本屋さんに並んでいる本は
文字を読んでもらうことが最も重要。

目立つデザインだったとしても、
どんな内容なのか文字で伝わらないと
実際に手に取ってもらえないですからね。

でも電子書籍の場合、画面で見ると
表紙とは別に
タイトルとサブタイトルを表示してくれます。

つまり…

電子書籍の表紙は
文字よりもデザインを優先できるってこと。

ですから、
本屋でざっと眺めてみて、

ぱっと目を惹くデザインの表紙をみつけたら、
覚えておきましょう。そして

  • 文字
  • 写真
  • レイアウト

など、その表紙のエッセンスを盗んでください。

丸写しではなく、
エッセンスを抽出して
使わせてもらうのです。

いくら素敵なデザインでも、
あなたの本に合っていなければ意味がないですからね。

まとめ

電子書籍の表紙デザインを決めるときのコツは、
まず本屋さんに行って、
作り手として表紙を見ること。

本当に、それだけで全然違うんです。

本屋さんの平積みの本って、
言ってみれば

模範解答がたくさん並んでいるようなもの。

プロのデザイナーが
「こうすれば、売れる表紙が書けますよ」
って、答えを見せてくれているんです。

ぜひ、参考にさせてもらいましょう。

そして、あなたが頑張って書いた電子書籍を
すてきな表紙で飾ってください。

そして一生の宝物にしましょう。

では。

【 NEW 】開業して22年の経験を、あとに続く治療家やセラピストの方のヒントとなるように、まとめてみました。

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