電子書籍の価格の決め方「高く売りたい!けど…」

電子書籍の価格をいくらにするか。

電子書籍づくりのセミナーでも、
けっこう質問を受ける話題です。

Amazonなどで
実際に売られている電子書籍の値段をみると
けっこう人によって
まちまちですよね。

今回は、
電子書籍の値段をいくらにしようか迷ったときに
参考になる話。

大事なのは、
本を売ったあとを考える
ことです。

電子書籍の価格をいくらにするか

電子書籍は我が子同然

記事を読んでいただき、ありがとうございます。
一人で集客に悩む治療家やセラピストを、電子書籍づくりで応援している伊東 歩です。

せっかく苦労してつくった電子書籍。

  • テーマを決めて
  • 企画を立てて
  • 構成を練って
  • 本文を書いて
  • タイトルをひねり出して
  • 表紙で飾って

ようやく電子書籍を出版する。

何もなかったところから
一冊の本を生み出すわけですから、

もう
我が子同然ですよね。

わたしはそう思いながら、
一冊一冊つくっています。

それは、自分の本だろうが
手伝っている本だろうが同じです。

  • 誤字脱字はないか
  • 分かりにくいところはないか
  • 表紙はキレイに見えるか

など何度も見直して

「恥ずかしい姿で、世に出したくない」

と、いつも思っています。

安売りはしたくない

まあ、そんな思い入れのある我が子ですから
当然

安売りはしたくありません。

できれば本の価値相応、
いや、
それ以上の値段をつけたくなってしまいます。

でもそれは親のエゴ。

電子書籍には役割を持たせることがあるので、
その場合
あまり高い値段はつけられないんです。

2通りの考え方がある

電子書籍を出版する場合、
大きく分けて2通りの考え方があります。

〇 純粋に本としての価値を追求する

〇 本を通じて次の展開につなげる

前者は、
あなたの経験や知識を一冊の電子書籍にまとめて
世の中の役に立ててもらうことが目的です。

ですから、
とうぜん本の内容に値する価格をつけます。

極端に言えば、
あなたが10,000円の価値があると自信をもっていれば
そのまま値段をつければいいんです。

では一方の

「本を通じて次の展開につなげる」

ことを目的とする場合は?

本に書いてある内容の価値よりも
低い値段をつけましょう。

電子書籍をフロントエンドにする

電子書籍をきっかけに、
次の展開につなげるってどういうことでしょう。

たとえば、
電子書籍を読んでくれた人に、

  • 自分のサービスを利用してもらう
  • 自分の商品を買ってもらう
  • メルマガに登録してもらって見込み客から顧客に育てる
  • ホームページに誘導してサービスの詳細を知ってもらう
  • ブログの読者になってもらって距離を縮める

などが考えられます。

そうなったとき、電子書籍は
フロントエンドという位置づけになります。

利益の出る商品やサービスにつなげるための
きっかけづくり
が、フロントエンドの役割です。

きっかけをつくるには、
ハードルを低くしなければ
だれも見向きもしてくれませんよね。

ですから価格のハードルも、できるだけ低くする必要があります。

ここでは利益なんて出なくてもいいんです。

ひとによっては

0円

で電子書籍を売っている方もいらっしゃいます。

電子書籍を99円で売る理由

無料はやめた方がいい

フロントエンド商品をいくらで売るか。

これはみなさんの戦略次第。
利益の出るバックエンドによっても
違ってくるでしょう。

ただ私がおすすめするのは、
安くてもいいので有料にすること。

理由は、
無料が好きな人を相手にすると
ビジネスにならないことが多いから。

私は鍼灸の治療院を運営しているのですが、
無料を目玉に集めた顧客は
今、まったく残っていません。

  • ビフォーアフターのモデル
  • 無料のキャンペーン
  • モニター

など、無料に惹かれて施術を受けた人が、
正規の料金で継続することはありませんでした。

もしあなたが
有料のサービスにつなげるつもりがあるなら
電子書籍も有料にして
フィルターをかけておくことをおすすめします。

価値以下の値段をつけるとイイことがある

あなたは
返報性の法則というのを
聞いたことがありますか?

なんらかの施しを受けたら、それに報いようとする
という行動心理です。

たとえば、
あなたの書いた電子書籍の内容が充実していて
商業出版(紙の本)でいうと
800円くらいで売られている本と同等の価値だとします。

その内容が99円で読めたら?

読者は
「これだけの情報を99円で知ることができるなんて、得したな~」
と思いますよね。

そこで返報性の法則の出番。

読者は心理的に
「お返しをしなくちゃな…」
と無意識に感じています。

そんな心理状態をつくっておくと、
そのあと
施術への誘導が楽になります。

99円で長いつきあいをつくる

『電子書籍つくろう!eプログラム』
を受講して出版したひとに聞くと、

「あの本の内容を99円で読めるのは嬉しい」
「あんなに安く売らなくてもいいのに」

と、本を買ってくれた人から言われるそうです。

本の価値と同等の価格をつければ、

そこにプラスもマイナスもなく、
取引は終わりです。

お互いに、等価交換ですもんね。でも、

  • あなたがマイナスで
  • 読者がプラスなら

そこから関係は続きます。

「あの本は、料金以上のものを得ることができたな」
「あの著者は、役に立つ情報を惜しげもなく教えてくれたな」
「いい人だな」
「いつかお返ししたいな」

という心理的なつながりによって、関係は続くのです。

電子書籍を通じてせっかく知り合ったんですから、
長く関係を続けたいですよね。

だったら
「損して得とれ」じゃないですけど、
書籍自体の利益にはこだわらなくていいと思います。

まとめ

頑張ってつくった電子書籍の値段を、いくらにするのか。

悩むところですが、出版したあとの展開を考えるなら
99円で本を売りましょう。

そこから、あなたと読者との関係を深めれば
きっと
あなたの治療院やサロンを支えてくれるファンが生まれます。

「この治療院に出会えて、よかった」
と思ってくれるファンを育ててくださいね。

がんばりましょう。

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